2022.03.25

 東京・レンジャージム赤坂にて、4月3日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~K'FESTA.5~」の[K-1無差別級トーナメント・一回戦(2)/3分3R・延長1R]で実方宏介と対戦する石井慧が公開練習を行った。

 縄跳びと柔軟体操、そしてリング上でシャドーボクシングと入念な準備をした石井は、まずは3分1Rのスパーリングを披露。相手がプレッシャーをかけて攻めてくるところをカウンターで対応するという動きを見せた。続いては3分1Rのミット打ち。ここでも相手の蹴りをカットするなどのディフェンスを見せ、そこからパンチを打ち込んでいった。

 防御&カウンター中心の動きを見せたことについて石井本人は「それ(実際にどうするか)は試合の時に(笑)。もしかしたら今日は布石かもしれないし」と不敵な笑み。シャドー・ミット打ちで見せた左ハイキックは師匠ミルコ・クロコップの得意技だが、「それも布石かもしれないですよ。僕は地味に何でも出来ますからね(笑)」と言葉をはぐらかしていたが、トーナメントに向けて万全の準備をしてきた様子だった。

 昨年K-1デビューを飾った石井は、9月のK-1横浜アリーナ大会で愛鷹亮に、12月の大阪大会ではRUIを破って2連勝を飾っている。K-1ルールで2戦を経験したことで、「人を倒すためにはこういうふうにしなきゃいけないというか、細かい精度を上げていく技術やそのための練習が必要」ということを実感したという。

 実際にK-1ルールの試合を戦ったことで、その奥深さも味わった。「総合格闘家がYouTubeとかで『(立ち技より)総合格闘技のほうがやることが多いんで難しい』と言っているのを見たんですけど、僕は逆だと思いました。K-1・キックボクシングは手と足しかない状態で限られたルールでやるから、さらに卓越した技術というか、奥の深い技術が必要というのを感じましたね。例えばボクシングは手しか使えない競技だから、ボクシングならではのトレーニングや技術がある。ボクシングは歴史もう古いし、奥が深いですよね」と石井。

 そのためクロアチアに戻ってからも、「昔は16オンスのグローブでミットを打ってて気にしてなかったんですけど、10オンスで打ったりとか。バンテージも昔は適当に巻いてたんですけど、そういう細かいところとかも変えていってます」と、K-1ルールに対応すべく細かい部分にも気を遣うようになったようだ。

 また、今回のワンデートーナメントを勝ち抜くために必要なことを「体力ですかね。タフな部分」と考えた石井は「僕は全部判定で勝つつもりでやっているんで。一回戦を1Rで決められなかったらとか、体力温存とか考えてないですからね。倒せれば倒せるに越したことないですけど、もし全試合判定決着になっても大丈夫な体力はつけているっていう話です」と、体力強化に励んできた。そのため、「スパーリングパートナー二人と試合形式で、休憩も挟んでスパーリングをやるみたいな、より試合に近い形でやってきました」というトーナメントを想定したハードなスパーリングを積んで、過酷なワンデートーナメントに備えている。

 一回戦の対戦相手の実方宏介は、石井と同様昨年からK-1のリングに参戦している。7月の福岡大会では丸山公豊を鮮やかな左ハイキックでKOするなど、重量級には珍しい蹴り主体・ムエタイベースの選手だ。この実方について、「映像を見る限りではムエタイベースで若手で器用みたいな。あと自分ではスピードがあると言っている感じですかね」と語った石井。「ムエタイベースは総合ではあんまりいないし、僕もK-1ルールで3戦目で、(ムエタイスタイルの選手とは)やったことがないんで分からないですね。やってみて分かるんじゃないですか」と語るにとどまった。

 準決勝以降の勝ち上がりについても、「自分がやることは変わらないし、相手に合わせるといたちごっこみたいな感じになる。相手がこうしてくるからこうするとかやっていたら答えは出ないですから」と、あまり意識せずにトーナメントに臨むようだ。K-1参戦時から対戦を希望している京太郎とは、お互いに決勝まで勝ち進めば当たる可能性がある。しかし、「未払いを経験したことがある真の日本の格闘家同士ですね。これを経験しないと日本の格闘家じゃないですから(笑)」と冗談めかして語るなど、こちらも現時点ではあまり意識している様子はなかった。

 現在のK-1は軽量級が中心だが、今回の無差別級トーナメントの内容と結果次第では、かつてのように重量級にも日が当たる可能性が出てくる。「自分が盛り上げようとするんじゃなくて、過去の2回の試合も判定ですけど勝って、その勝ちがこのトーナメントに繋がったと思うし、一生懸命やっていると自ずと全体的な盛り上がりにも繋がると思う。まず自分のことに集中して、トーナメントの後にK-1の重量級が盛り上がっていくことを願っています」と、この階級を盛り上げるためにもまずはトーナメントに集中している。

 師匠のミルコからは「トーナメントは運もいるし、ちゃんと考えてやらないといけないみたいなことは言ってましたけど、一番声を大きくして言っていたのは、僕が優勝出来なかったら『俺が優勝した奴を倒す!』って言ってました(笑)」という言葉ももらったそうだが、「自分が優勝するっていうか、絶対気持ちで負けない、気持ちが伝わる試合をしたいですね」と、柔道、総合格闘技と長い対人競技歴で培ってきた精神力で優勝を目指す。

 

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