2018.07.13

 7月13日(金)東京・新宿区にあるK-1ジム総本部にて、7月22日(日)東京・後楽園ホールで開催される「Krush.90」の[日本vs中国・7対7全面対抗戦戦]に出場する日本人7選手がそれぞれ公開練習を行った。

 対抗戦のトップバッターは3月のKrush後楽園大会で島野浩太朗に敗れて以来の再起戦となる山本直樹。対戦相手のワン・ジュンユーは“稲妻パンチ”というニックネームを持つファイターで、スピーディで相手を刺すようなパンチが武器。2015年にK-1にも出場しているコンスタンティン・トリシンにも勝利している武林風で最も勢いのあるファイターだ。

 山本は兄であり、所属ジムの代表でもある山本優弥とリング内を広く使ったミット打ちを披露し「体調もバッチリで、あとはこのまま試合まで良い感じに仕上げて頑張りたいと思います。今日は大きいリングで公開練習ができたので、リングを広く使っていつもと違う動きをしていい経験になりました」。日本チームの先鋒を務めることについて「(自分が)勝てばいいかなと思っていたのですが、僕たち全員を日本チームと言ってくれる方もいるので、いい試合をして結果を出して次につなげたいと思います」とトップバッターとしての役割を果たすと誓った。

 二番手に登場する鈴木勇人は大沢文也の負傷欠場を受けて試合約3週間前に対抗戦への出場が決定。「3週間前から調整や減量に入ったので少し栄養が足りてないかなと思いますが、しっかり練習では追い込めているので問題はないと思います。今はラストの追い込みで疲労がたまっているんですけど、良い感じで追い込めているんで体調は良いです」と公開練習では得意の左の蹴りを次々と繰り出した。

 対戦相手は20歳にして20戦のキャリアを誇り、中国では“童顔の殺し屋”と呼ばれる人気ファイターのジン・イン。鈴木にとって格上に挑む形の試合だが「しっかり練習して追い込めているので問題はないかなと思います。今回は相手が外国人なので日本人よりもやりやすいです。相手が外国人選手ということで燃えていますし、自分の格上の相手ですけどしっかり勝つんで注目していてください」と力強く宣言した。

 対抗戦の中堅戦ではレオナ・ペタスと中国チームの中でも一、ニを争う実力者ジャオ・チョンヤンが激突。対戦カード発表会見で「今までやってきた中で過去一番強い」とチョンヤンを評したレオナは2分2Rのミット打ちを披露し、気迫のこもったパンチとヒザ蹴りを繰り出していった。

「減量を始めて身体が動かなくて、でも最低限今日の動きは出来る。これ以上に自分を持っていけるので期待していてください」というレオナは「一カ月くらい前にチョンヤンの映像を見て作戦を立てて練習してきて、最近またちょっと相手の映像を見たら、これなら僕の方が強いと思いました」と打倒チョンヤンに自信。「僕が見ているところはここじゃない。ここでつまづいたら上にいはいけないので、強い相手ですが差を見せられるようにKO勝ちしたいです。今まで見たいにゴツゴツ殴ってダウンを取るけど判定勝ちじゃなくて、今回は一瞬でケリをつけられると思います」と完全決着を予告した。

 今回の対抗戦に総合格闘技から参戦するのが高木健太。総合格闘家ながら「組技が嫌い。打撃しかやりたくない」と公言する高木は2分2Rのミット打ちではパワフルなパンチとミドルキックを繰り出した。今回は中国・散打の国民的ヒーローというフー・ガオフォンとの対戦となったが「自分は総合の打撃をそのままやるだけ。総合の時も打撃しかやらないんで、やることは変わらないです。相手もパンチャーだし、休憩前に盛り上がる試合をしたい。僕が一番重い階級なのでパワフルな攻撃で会場を沸かせたい」と語った。

 この日の公開練習で異彩を放っていたのが“K-1のマスクマン”左右田泰臣だ。対戦カード発表記者会見で対抗戦で敗れた国の代表者が髪の毛を失う「敗戦チーム代表者・髪切りイリミネーションマッチ」を提案し、自ら代表者に名乗りを上げた左右田。この日も当たり前のようにマスク着用でリングに上がると、ストレッチをしてロープと感触を確かめると約1分間のブリッジを披露するのみ。

「カード発表会見で僕が髪切りマッチを提案させていただいて、僕が代表者に立候補した形なんですけど、もしかしたら日本チームから裏切者が出るかもしれない。仮に僕が勝っても他のメンバーが全員負けたら、僕は髪を失うかもしれないという四面楚歌の状況です。なので同じ日本チームのみなさんにも手の内を見せないようにしたいと思って、このような形になりました」と公開練習(?)の意図を説明すると、30戦以上のキャリアを誇る対戦相手のモン・グォドンのことには一切触れず「当日まで何が起こるか分からない。僕は日本のみんなを信じたいけど、とにかく自分の髪を守りたい。どちらが髪の毛を失うか楽しみにしていてください」と不穏な言葉で締めた。

 対抗戦の副将戦には元Krushライト(※現在のリミットは-62.5kg。佐々木は-63kg時代に王座を保持)級王者の佐々木大蔵が登場。対戦相手のワン・ジーウェイは飛び膝蹴りを武器として“フライングニー”のニックネームを持ち、過去には泰斗、東本央貴からKOで下している実力者だ。今回はスーパー・ライト級(-65kg)転向を見据えて-64kg契約での試合に臨む佐々木は「契約体重が約1kg増えたのは大分デカい。今まで-63kgでキツキツだったのが、今回は精神的にも余裕がある。子供と接触する機会が増えて癒しになっている」と仕上がりの良さをアピール。

 公開練習では上松大輔トレーナー相手にシャープなパンチと左ミドル・ヒザ蹴りを叩き込み「相手はゴツゴツしていて身体が頑丈。ガッツがあって中国人らしい選手だと思います。今までは対戦相手の対策や研究に時間を割いていたのですが、相手のことは頭の片隅に置いておいて、自分の立ち技格闘技を楽しみながら毎日練習してきました」と自分本位の試合で勝つと予告し「今回の対抗戦それぞれ勝ちにこだわると思いますが、誰が一番面白かったか? 盛り上げられたか? も大事。是非投票してもらいたいです」と試合内容で他の日本人選手と勝負すると話した。

 そして対抗戦の大将戦を務めるのは卜部弘嵩。2年連続で日中対抗戦の大将を任された弘嵩はスーパー・フェザー級(-60kg)からフェザー級(‐57.5kg)への転向を視野に入れ、‐58.5kg契約で“トマホーク”の異名を持つ攻撃型ファイターのシュエ・シェンジェンを迎え撃つ。弘嵩は「食事や疲れなどアスリートとして気を付けるべきところは気を付けているので動きはいい。契約体重が1.5kg減った分、動きが軽い」という言葉通り、減量の影響を感じさせないスピーディでキレのあるミット打ちを披露。

「最近は対戦相手の研究をやっていたんですけど、良い時の僕は相手の映像を見ずに、自分の感覚を大事にして戦っていた。試合が始まって30秒から1分くらいで相手の嫌なところを探って、そこを突いていくスタイル。僕は相手を研究して練習すると感覚が鈍るので、今回は自分の感覚を一番に練習してきました」と今回は自分の本能と感性に任せた試合をすると話す。

 また対抗戦の大将ということについては「僕の試合が来るまで6選手は全員勝つと思います。だから僕は自分のスタイルを貫いて自分のために勝とうと思います」と日本チームのメンバーの背中を押しつつ、自らの勝利も誓った。昨年Krushで行われた日中対抗戦は2勝4敗で敗れている日本チーム。今年はチームとして勝利を掴むことが出来るか?

 

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