K-1WGP
2021.04.19

~-60kg日本代表決定トーナメント~
両者オーソドックスでパンチとローのコンビネーションを手数多く出して攻め合う展開。前蹴り、ハイキック、ストレートと右の攻撃が冴える山本だが、川口も左フック、左アッパーと右ストレートで反撃し山本を下がらせる。山本をロープに詰める川口。
2R
このラウンドも前に出んとする川口を山本は前蹴り、ロー、ストレートで下がらせる。しかし川口は左アッパー、右ストレートとパンチの回転が速く、山本をこのラウンドもロープに下がらせる。下がりながら左フックなど応戦する山本だが、川口に押されている。
3R
川口は勝負に来たか、左フックと右ストレートで一気の猛攻。山本をコーナーに詰め逃がさない。山本もガードからローと右ストレートを返すが、有効なヒットを奪えない。ガードに阻まれながらもパンチの手を止めない川口。残り1分を切り山本も左フックと右ストレートで前に出るが、川口もやはりストレート中心に前へ出る。
判定は30-28、29-29、30-29の2-0で川口。前に出るアグレッシブな姿勢で勝利を収めた。
左ミドルで攻める牧野だが、内山が打ち下ろしの右ストレートをカウンターで決め先制ダウンを奪取。立ち上がった牧野は右クロス、右ストレート、左ミドルで反撃に転じるが、しかしその後でヒザを放つ際掴み行為を見せてしまいレフェリーから注意を受ける。
しかし牧野は鋭い前蹴りを内山のボディに突き刺しダウン奪い返す。内山が再開に臨むと牧野はダメージのあるボディを前蹴りで攻める。しかし内山も右のパンチで反撃し、右ストレート、右フックが牧野をとらえる。
2R
左右前蹴りで牧野は前に出る。だが、内山も距離を詰めて右ストレートを中心に攻める。
リーチで勝る牧野に内山は距離を詰めてパンチで応戦するが、牧野は近い間合いでは左ローでダメージを与える。そして内山が前にきたところをカウンターの右クロス、右フックと決める。
3R
パンチからローで前に行く牧野は内山の抗戦にあうも、次第に攻撃の手数と勢いで押し勝っていく。
だが、内山も距離を詰めて牧野に蹴りを出させず、右ストレート、右クロスで攻める。牧野はしかしバックブローを繰り出し、最後はやはり押し勝って右ストレートで内山を攻めて終了する。
判定は28-27、27-27、28-27の2-0で牧野。先にダウンを奪われたが倒し返し、逆転勝利した。
篠原は遠間から放つジャブを顔とボディ、上下に打ち分ける。そしてスピードある左フック、右ストレートを振るって入り高下を襲う。高下は篠原のキレとスピードあるパンチの前に攻撃の機会を掴めない。
2R
やはり高下を踏み込ませない篠原はここもソリッドな左フックと右ストレートで襲い、まずコーナー際で1度目のダウン、そしてダメージのある高下を逃さずやはり左フックと右ストレートで2度目のダウンを奪いノックアウト勝利した。
■試合後の篠原悠人選手のコメント
「(試合の感想は?)2RKOでよかったと思います。1Rでパンチもらったので、そこだけ気をつけて、2R一気にいけたのでよかったです。
(K-1甲子園王者としてプレッシャーは?)ありました。勝てたので安心してます。打ちあえたので盛り上がったかな、と。
(K-1の印象は?)これだけ大きな会場でできて、お客さんもたくさんでやりがいを感じました。
(今後の目標は?)ゲーオがチャンピオンなので、日本人が勝たないと。それを僕がやろうと思います」
1R
オーソドックスの両者はジャブとローを中心に相手の出方を見る。その中で郷州は跳びヒザを繰り出し、神戸はサウスポーにスイッチして好機を探る。初参戦の郷州はその意気込みを見せるように、右ストレートを当てるとそこからラッシュ。その中にも再び跳びヒザを織り交ぜる。神戸は回転の速い連打で反撃するが、郷州は下がらない。
2R
前に出る意気込みと圧力の強い郷州は右ストレートを中心に跳びヒザ交ぜる戦いで、神戸を下がらせる場面が目立つ。逆に神戸が出てくると郷州は腕を前に伸ばし、懐を深くして攻撃を当てさせない。ラウンド終盤、前に出た郷州は神戸の連打の間に右クロスを伸ばしてヒットを上げる。
3R
神戸は郷州の動きを読んだかのようにジャブをかわし、バックステップで攻撃に空を切らせて応戦。しかし郷州は武骨な戦いで前進すると右ストレートで神戸を襲う。距離を詰めたい郷州だが、神戸はガードを固めながらヒラリヒラリとかわし、体を入れ替え逆に郷州をロープ・コーナーに追い込むとボディから顔面と連打を走らせる。しかし、郷州も押して出て、ロープ際で跳びヒザとパンチを集める。
判定は30-29、29-29、30-30で郷州に1票入るもドロー。延長戦に突入となる。
延長R
郷州は前進を強めて神戸に迫る。神戸はガードを高くしてこれに応戦し、後退ではなくバックステップで間合いを保って応戦する。左ボディから入り、顔へのショートストレートを走らせる神戸。前に前に出る郷州だが、入り際に上手く神戸にショートのパンチを合わせられ、横へのステップで逃げられる。前には出ている郷州だが、神戸を思ったようにとらえられていない。それでも気迫で前に出て、右ストレートで神戸を後ずさりさせてから延長を終了。
判定は10-9(郷州)、10-9(神戸)、10-9(神戸)の2-1で神戸。トーナメントリザーバーの権利を得た。
■試合後の郷州征宜選手のコメント
「(試合の感想は?)今回、同じ境遇の子どもたちが応援に来てくれたのに、勝利をプレゼントできなくてホントに申し訳ないと思います。
(試合結果については?)自分がしっかり相手を倒せなかったので。倒せる武器を身につけて戻ってきます。
(K-1の印象は?)やっぱり、憧れのリングに上がれて楽しかったですし、うれしかったです。また上がりたいと思いますので、イチからしっかりやっていきたいと思います」
■試合後の神戸翔太選手のコメント
「(試合の感想は?)今回、急なオファーで練習が2週間しかできなかったですけど、最後に勝ててよかったです。
(入場曲を変えたのは?)2月に試合に負けたこともあって。今回の曲のタイトルが「どうでもいいや」みたいな感じの曲なんですよね。そういうノリでいいと思いました。
(相手の印象は?)タフな選手でしたね。いい経験になりました。(延長で勝ったことについては?)これまで延長になると心が折れるところがあったんですけど、そこは成長できたな、と。
(今後の目標は?)次は万全な状態で試合をお見せしたいと思います」
1R
両者離れた位置からレオナはストレート、闘士はフックと踏み込んでの攻撃を見せる。打ち合いからの離れ際に、闘士の左フックがよくとらえる。レオナはスリップした闘士に蹴りを見舞ってしまいレフェリーから注意を受ける。
レオナは右ストレートからの猛攻を仕掛け、左フック、右ストレートとパンチを連係してダウンを奪う。そして立ち上がってきた闘士に跳びヒザ、ストレートと繰り出すのだが、これは闘士をとらえられずラウンド終了となる。
2R
長いリーチを活かし、懐を深くして闘士に間合いを詰めさせないレオナ。跳びヒザも見せ、1R同様に離れた距離から踏み込んで闘士にストレートを繰り出していく。だが、闘士はそこで下がらずに左フックを合わせ、続けてカウンターの右フックでもレオナをとらえる。この右フックが効いてレオナの足はもつれて崩れるが、レフェリーはダウンを取らない。
3R
2Rの後半のパンチがまだ効いているか、闘士は左フックから返しの右フックでレオナをとらえる。前に出る勢いが増してくる闘士。しかしレオナはこれ的確なジャブでとらえてストップ。だが闘士は左フック、右ストレート、左フックと入るコンビネーションでダウンを奪い返す。
立ち上がったレオナに闘士はKOを狙いに行き、しかしレオナも左右ストレートで応戦する。ランド最後は闘士が跳びヒザを見せ、レオナも胴回し回転蹴りを花ttえ終える。
判定は3者28-26で闘士。リベンジを果たすとともに準決勝に進出した。
■試合後のレオナ・ペタス選手のコメント
「(試合の感想は?)コンディションもバッチリだったので勝てるかなと思ったんですが、相手が強かったです。
(ダメージは?)そんなにって感じなんですけど、負けちゃったので。
(K-1の印象は?)優勝する人は3試合するわけですし、凄いなと思います」
1R
明戸はグッとガードに力を込めた構えで前に出てプレッシャーを掛ける。しかし島野はそのガードの間を狙うかのように左右フック、ボディへのヒザ、左ミドルと打ち込む。ガードを緩めない明戸だが、島野の左ボディフックを効課されてしまってロープ際に下がり、もう1発左ボディを食らうとたまらずダウン。
立ち上がった明戸を島野は追って左ボディフックとボディへのヒザで猛攻。こらえていた明戸だが、島野は左フックを顔面に放って打ち倒しノックアウトで勝利した。
■試合後の明戸仁志選手のコメント
「(試合の感想は?)前回が一方的で、今回も一方的にKO負けして悔しいですね。
(いつも逆転する試合スタイルですが?)最初からやられるのもダメだと思うんですけど。自分、ダウンを取られるのが多いのが課題で。ちゃんと今回の映像を見て、練習したいと思います。
(K-1の印象は?)そこまで緊張とかなかったんですけど、こういう大きい舞台で試合させてもらえて感謝してます。結果出せるようにがんばっていきたいと思います」
1R
サウスポーの功也に対し、皇治はオーソドックス。功也は左の蹴り、皇治は右の蹴りをまずは出し合う。皇治は右フックを振るっていくが、その際頭がバッティングとなってしまい皇治に傷が見られ一時中断に。さらに再開後功也のローがローブローとなってしまい、ここでも皇治の体力回復にインターバルが取られる。
バッティングで右目上から出血が見られる皇治だが、それを気にしながらもボディへのヒザ、連打と果敢に功也を攻める。しかしラウンド終盤、功也は前に出て左ストレートで皇治をのけぞらせる。
2R
皇治は右ストレート、右ハイ、右アッパーと前に出るが、功也をとらえられない。逆に功也の左ストレートのヒットが目立ってくる。功也は前蹴りで距離を作り、そこから左ストレートを入れ、右ジャブもヒット。1発、2発と皇治に左ストレートのヒットを増やしていく。ラウンドが進むにつれ功也は右ジャブのヒットも目立ってくる。
3R
功也は距離感を掌握してきたか、右ジャブを当て、続いて左ストレートで皇治をのけぞらせる。皇治は右クロスを強打して向かうが、功也はヒザをボディにカウンターで合わせ、さらに左ストレート。皇治は出血で視界が利いていないのもあるか、たびたび功也のストレートを浴びてしまう。ラウンド終盤には功也が“アンタッチャブル”ぶりを発揮し、皇治を翻弄するかのように攻撃をさばいて終わる。
判定は30-29、30-28、30-28の3-0で功也。ラウンドが進むにつれ、相手の動きを掴んだかのように対応していき勝利した。
■試合後の皇治選手のコメント
「(試合の感想は?)功也くん、強かったです。巧かったですね。
(K-1の印象は?)せっかく集まってくれたファンに、勝てる姿を見せられなかったのはカッコ悪くて申し訳ないです。
(K-1継続参戦を視野に?)そうですね、ファンの見たいという声があるなら戻ってきます」
1R
松倉は左右の構えを使い分けながらミドルを放っていく。秋元はこれに対しパンチとヒザで前に出て向かっていく。この前に出る圧力が強く、秋元はヒザとアッパーの波状攻撃で松倉をロープに詰め初回を終える。
2R
秋元の圧力に対処するためか、松倉はサウスポーになって左ミドル、ボディへのヒザと飛ばしていく。しかし秋元はこれに止められることなく、やはり1R同様にパンチ(ストレート、アッパー)とヒザで松倉に迫る。ラウンド後半には圧力を持て余すように、松倉は押されて下がってしまう。そして秋元がバックブローを放って決め終了。
3R
このラウンドも秋元は圧力を発していき、松倉に押されても下がらず逆に押し返し、アッパー、フック、ボディへのヒザと見舞っていく。松倉も手を出すのだが、秋元の圧力に飲まれてしまう。しかし松倉がハイキックからのパンチ連打で攻勢に。だが秋元は再び前に出てアッパーとフックで松倉の鼻筋から出血させて終了する。
判定は30-29、29-29、30-29の2-0で秋元。前に出て下がらないファイトでリベンジに成功した。
■試合後の秋元和也選手のコメント
「(試合の感想は?)松倉選手は強くて頑丈で。いいのをもらわなかったのと、コッチもパンチを練習してたので、よかったと思います。
(リベンジを果たしましたが?)負けてから、この3年半の努力で勝てなかったら、もう終わりにしようと思っていたので、勝てて興奮しています。
(戦前は相手に挑発もされましたが?)そこは彼のキャラというか(苦笑)。相手にしてなかったです。でも、いいライバルだと思います。
(今後の目標は?)エキサイティングな試合を見せられるように、もっともっとがんばっていきたいと思います」
1R
渡部はサウスポーから左前蹴りを連発。これで山崎を懐に入らせず下がらせる。しかし山崎はしばらくすると冷静にアームブロックで渡部のパンチを弾きながら前に出る。渡部はこれを左ミドル、左ハイ、左ストレートで下がらせんとする。ラウンド終盤は山崎が右ストレート、右クロスで出るが、渡部が左ストレートの上下打ちで盛り返して終える。
2R
山崎はプレスを強め出ていくが、渡部は前蹴りを連発してこれをストップ。加えて横に回る動きも見せ、左右ストレートを見舞い、距離ができると山崎にハイキック。さらに左ヒザを顔面に送って効かせ、左ストレートと右フックの乱れ打ちで山崎を攻め立てる。ヨロヨロと後退する山崎だがダウンは拒む。そして息を吹き返すと右ストレート、左右フックで反撃する。だが、ラウンド最後は渡部が左ストレートとハイキックで優勢となる。
3R
開始すぐに向かっていく渡部だが、そこへ山崎は左フックを打ち込み、これに渡部が膝から崩れてダウン。立ち上がった渡部に山崎はフック、左右フック、右アッパーと猛攻。しかし渡部はダウンの後であったが打ち合いに臨み、左ストレート、跳びヒザと反撃する。だが山崎は右フック、右アッパーと渡部に強打でヒット。渡部はこのヒットがあってもさらに左ストレート、左ミドルを山崎に返す。山崎もこれに右アッパー、右フックと応じ、終了のゴングとなる。
判定は29-28、29-28、29-28の3-0で山崎。3Rのダウンで勝利を決定づけた。
■試合後の山崎陽一選手のコメント
「(試合の感想は?)2Rにいいのもらっちゃって、あぶなっかしい試合をしました。
(相手はKrushのチャンピオンでしたが?)そうですね、下の階級のチャンピオンって言ってたんですけど、70でゲーオともやってますし、強敵でした。
(次の目標は?)K-1とKrush、lどっちのベルトも常に狙っているので。
(K-1の印象は?)リングからの景色もよくて。K-1で勝ててよかったです」
■試合後の渡部太基選手のコメント
「(試合の感想は?)ちょっと、動きながらいけるかなじゃないけど、自分のペースに持ち込めるかと思ったら、いいのをもらっちゃいましたね。
(山崎選手はベルトを視野にと発言してましたが?)まあ、いいんじゃないですか? もう一回、やりたいですね。
(今日の会場の印象は?)やっぱり、これだけ入ると気持ちいいですね、うれしいです」
1R
サウスポーの大雅は闘士から距離を取って立つ。しばらく見合っていたがプレッシャーを掛け、闘士がコーナーを背負ったところでグッと踏み込んで左フック。この強烈な一撃で闘士をダウンさせ、1回戦に続く初回KOで決勝に進んだ。
■試合後の闘志選手のコメント
「(試合の感想は?)とにかく、僕は1回戦、全力で戦おうと意識して、しっかり判定で勝って。2回戦も元気だったですけど、完敗でした。相手の一番得意な距離になったことが敗因か、と。スピードもこんなに早いと思わなかったので。
(K-1に連続参戦する意思は?)32のおじさんなんで、ちょっと休憩します(苦笑)。トーナメントは寿命が縮むので。でも、みんなが見たいというのであれば。
(1回戦の勝利は逆転に見えましたが?)絶対にダウンするくらいのパンチをはもらうと思って、腹はくくっていたので。倒れたことについては予想どおりでした。でも、そこから気持ちが折れることはなかったですね。まだ、倒せるという自信があったので。結果、当たって倒せたのかな、と。あれは自分が一番求めてた試合なので、自分を褒めたいです。
(最後にK-1ファンに一言)前にも言ったんですけど、ホントにK-1は華があるし、昔のイベントを抜いてると思うし。この憧れの舞台に出たかったら、若い子にはどんどん挑戦してほしいと思います」
1R
サウスポーからスピーディーな仕掛けを見せる功也は右ジャブ、左ストレート、左フックと島野に見舞い、左ローも的確に当ててダメージを与える。前に出る島野だが、功也はこれをプッシングで押し戻す。そして左ストレートから繋いだ左ローでダウンを奪取。跳びヒザの大技も放ち応戦する島野だが功也はこれを当てさせず、パンチに左ローも交えて攻め立てる。しかしここは島野がしのいで2Rを迎える。
2R
島野は足のダメージでどうしてもディフェンスの意識が散漫になり、そこを功也は左ロー3連発でダウンさせる。そして立ち上がってパンチで迫る島野にダメ押しの左ローを打ち込みノックアウトした。
■試合後の島野浩太朗選手のコメント
「(1回戦の感想は?)1RでKO宣言されていたので、逃げずに真っ向勝負で倒してやろうかなって。初めからスイッチ全開でした。
(2回戦の印象は?)キャリアとかは功也選手が上だと思っていたので、ポイントしっかり定めて一発狙ったやろうと思ってんですけど、実力を見せつけられた試合でしたね。
(最初はリザーブファイトのエントリーでしたが?)自分を抜擢いただいて。功也選手に負けても、絶対に強くなってやろうという気持ちをもらえたことは、感謝しています。
(K-1ファンに一言お願いします)lれからも可能性を感じさせられるように、またチャンスをもらえるようなファイターでありたいと思います」
1R
サウスポーのテバウに弘嵩は右ハイ、右ミドル、右ローと右の蹴りを飛ばしていく。しかしテバウは体圧を発して弘嵩をロープに詰め、左ミドル、足払いを見せる。弘嵩は距離を測って右ストレート、跳びヒザと放つのだが当てさせてもらえず、逆にテバウの左ストレートを浴びてしまう。1Rは両者まだ探り合いの様相で終わる。
2R
このラウンドもテバウは体圧を発揮して弘嵩をロープに詰める。そして弘嵩のお株を奪うような跳びヒザ蹴り。これは当てさせない弘嵩だが、その後も試合は両者のロー・ミドルでの蹴り合いとなり均衡が崩れない。弘嵩はテバウに前に来させて右ストレート、跳びヒザと放つがクリーンヒットを得られない。
3R
開始からテバウはプレスして出て、左ストレートを直撃すると弘嵩は足元が覚束なくなり後退。さらにテバウは左の強打を追加で集め、弘嵩をコーナーから出させない。そして二段蹴り式の跳びヒザもヒット。コーナーに詰まった弘嵩を左ストレートと左右フックで猛攻するテバウ。前蹴りとハイキックで反撃する弘嵩だが、足に力が感じられない。しかしやがて足がしっかりしてきてジャブ、右ストレートと放つのだが、やはりラウンド最後は左スイングフック、左ストレート、左フックとテバウがせめて終わる。
判定は29-28、28-28、29-28の2-0でテバウ。計量オーバーによる減点分を跳ねのけ、王者・弘嵩を下した。
■試合後のパウロ・テバウ選手のコメント
「(試合の感想は?)卜部弘嵩選手はとてもいい選手でした。自分のすべてを出した結果、勝つことができました。こういう機会を与えて下さりありがとうございます。昨日は計量をパスできず申し訳ありませんでした。勝てたことに感謝したいと思います。K-1はすばらしいリングです。小さい頃から夢見ていたリングなので、上がることができてうれしく思います。また上がれることを楽しみにしています」
1R
イリアスはガードを高く固くしてスピードある右のミドルを放って向かう。そして後ろ回し蹴りも放つ。ゲーオはこの後ろ回し蹴りの後で気合を入れ直したように前蹴りを飛ばし、跳びヒザから掴んでのヒザと連係するが、掴み行為は反則であり、レフェリーから注意を受ける。
両者隙のない展開となるが、イリアスが放った後ろ回し蹴りにゲーオが蹴りを合わせるとこれがローブローとなってしまい、試合が一時中断となる。イリアスは前蹴り、右フックと襲うが、ゲーオはその合間に左ストレートを打ち込む。そして再び掴んでのヒザを見せてしまいレフェリーから再度の注意を受ける。
2R
イリアスの右ミドルにゲーオは左インローで対抗。イリアスが後ろ回し蹴りを放つとゲーオはこれをかわし、距離を詰めてヒザを放つが、この時に相手を掴んでしまいレフェリーからまた注意を受ける。
イリアスの後ろ回し蹴りの直後にゲーオは左ローを打ち込み、これを効かせるとヒザでラッシュ。さらに左ストレートでも攻勢となる。前蹴りとフックの強振で向かうイリアスだが、ゲーオは前蹴り、ミドルで対抗する。
3R
開始からイリアスがやる気を見せ前に行くが、ゲーオはこれをさばいて当てさせない。そして左ストレート、プッシングからのヒザ、左ミドルとイリアスを攻める。両者近い距離での攻防が多くなり、ゲーオはプッシングでイリアスを下がらせ、そこからヒザ、左ミドルを飛ばす。イリアスも右ストレートで反撃する。
攻防の中でゲーオはヒザを効かせてややイリアスの動きを止める。そして左ストレートから巧みなプッシングでイリアスをロープに詰めると、ゲーオはは左ストレートを浴びせる。そして前蹴りで後方に吹き飛ばして試合を終える。
判定は30-29、30-29、30-29の3-0でゲーオ。難敵イリアスを前にしても難攻不落ぶりを見せ勝利した。
■試合後のイリアス・ブライド選手のコメント
「(試合の感想は?)いい試合だと自分では思ってます。1、3Rは自分が取ったと思いましたし、勝てるような試合をしていたと思います。
(ゲーオの印象は?)K-1のチャンピオンなので、試合前からいい選手だと感じていました。でも、今日の試合で、見てるみなさんには自分のほうが上と感じてもらうことができたんじゃないか、と。自分はただベルトがほしいのではなく、ベストな選手と思ってほしいので、今回の試合はとてもいいステップだったと思います。自分にとってK-1は特別なリングです。歴史もありますし。その中で自分の場所を証明するために、戦っていきたいと思います。K-1ファンのみなさん、応援してくださりありがとうございます。また、戻ってきて試合ができることを願っています」
■試合後のゲーオ・ウィラサクレック選手のコメント
「(試合の感想は?)試合に勝てて、ひとまずはホッとしてます。
(相手の印象は?)全力できたのはわかりましたが、体力がなかったのかなと思いますね。でも、相手は巧い選手で戦いにくい部分はありました。
(トーナメントについては?)トーナメントは普通の試合と違って、体調もいま以上に仕上げないといけないと思います。今回は母が来てくれたので、いつも以上に気合いが入りました。
(ファンにメッセージを)また、次も応援していただけるとうれしいです。ありがとうございます」
1R
開始から前蹴り、右ローと決めて前に出た武尊は、続いて右フックを空振りするも放ち、後ろ回し蹴りも繰り出していく。ガードを固め手数の少ないヨーセンチャイに武尊はローの回転を上げて間合いを詰め、跳びヒザから左右のフックを打ち込む。勢いづいてきた武尊は前蹴り、ロー、後ろ回し蹴りとヨーセンチャイを攻める。
2R
武尊は右スイングフック、左ボディフックと攻めるが、ヨーセンチャイはガードを固めてロープを背に前に出てこない。武尊はプレッシャーを落とさず、右ボディフックに前蹴りとヨーセンチャイのボディを効かせて逆に前に出る。ヨーセンチャイは武尊の前蹴りをたびたび掴んでしまいレフェリーから注意される。武尊はハイキックも見せ、ヨーセンチャイの右ストレートを浴びる場面もあったが、笑顔で攻め立てていく。しかしまたヨーセンチャイは武尊の前蹴りを掴んでしまい、遂にイエローカードで減点1となる。
3R
またもやヨーセンチャイに前蹴りを掴まれた武尊だが、そこから回転してバックブローを放ちヨーセンチャイの腰を落としてダウンさせる。武尊はヨーセンチャイに向かってフィニッシュに入り、右フック、右ストレートと打ち込み、左フックで2度目のダウンを奪う。そして右クロス、右フックを決めヨーセンチャイがフラついたところでレフェリーが試合をストップした。
■試合後のヨーセンチャイ・ソー.ソーピット選手のコメント
「(試合の感想は?)勝てなかったのが悔しいです。
(相手の印象は?)自分が思った以上に強い選手でした。
(初参戦のK-1のリングの印象は?)正直、K-1に参戦できてうれしいですが、まだルールに慣れてないところがあったと思います。
(ファンにメッセージを)今回、勝てなくて申し訳ないです。また機会があれば、汚名返上したいです」
■試合後の武尊選手のコメント
「(試合の感想は?)約4カ月ぶりくらいで。試合が大好きなので、空いちゃってつまらなかったので、凄く楽しめましたね。僕は高校のときにタイに行くくらい、ムエタイはリスペクトしてる格闘技なので。そういう選手とK-1で戦えてうれしかったですね。蹴りで来るかと思ったら、意外とパンチが強くて。途中で効いたんですよ、左目もちょっとボヤけてて。ムエタイの選手はポーカーフェイスなので、コッチの攻撃が効いてないのかなと思って。凄く打ちあいにきたので、ここしかないと思いました。自分的にも打ち合いたかったですね。凄く楽しくて、スイッチが入って、そうしたら当たったので。
(バックブローについては?)それも含めて、去年の年末前くらいから、KO増やすには倒せる技をどんどん作っていきたいな、と。回転系の技もそのひとつですね。原点の空手の技も練習しました。
(試合後、武藤さんとポーズを取ってたが?)メッチャうれしかったです。同じリングに上がれたのうれしくて、少年に戻ってしまいました(笑)。前回、対談したときに飛びヒザで勝ったらシャシニングウィザードと言ってもいいということだったので、今日はK-1バージョンで二段跳びヒザを使って。ちょっと、倒せなかったので、もう少し練習します。そのときはシャイニングウィザードって、記者のみなさん、書いてください(笑)。
(注目されるプレッシャーは?)うれしいぶん、試合で絶対に負けられないし、そうしないとただテレビ出てる人になっちゃうので。もっとK-1をデカくしたいし、もっとアピールしていきたい。そのためにも最高の試合をするのが最低条件なので、プレッシャーはいいものに変わってますね。
(試合中の笑顔は?)純粋に楽しいんですよね。ホントに試合が大好きなので。相手はムエタイの元チャンピオンなので、殴りあえてるのがうれしくて。毎回そうですけど、試合はおもいっきり楽しもうと思っているので。向こうの選手も凄いファイターで、気持ちよく殴り合いできて楽しかったです。
(ファンにメッセージを)僕はK-1に夢をもらったので、もっと最高の舞台だというのをみんなに知ってもらいたいので、チャンピオンとしてK-1を引っ張っていきたいと思います。ありがとうございました」
1R
2試合とも初回KOでクリアし余力十分といった感の大雅は左フックを連続で強振して功也に迫る。しかし功也も勢いに押されながらもガードで弾いてこれを当てさせない。功也が放った左ストレートを体を入れ替えてかわし、大雅はここも左フックを中心に猛攻。功也は前蹴り、左ストレートを放っていくが、大雅はやはりクリーンヒットさせず、離れた位置から速い踏み込みで距離を詰め、左フック、ハイキックと功也を襲う。
2R
変わらず離れた位置から速い踏み込みを見せる大雅は功也がバックブローを見せるとこれをかわしてすぐ間合いを詰める。距離が空いても再び踏み込んで、やはりスピードある左フックを放っていく。左スイングフックも思い切りよく繰り出す大雅。その合間に左ロー、左ミドル、前蹴りも忘れない。しかし大雅がロープを背にしたところで功也はヒザ蹴りを決め、ジャブを出しながら追っていく。そして大雅がジャブをダッキングでかわすと再びボディにヒザ蹴り。左右のフックに力を込める大雅だが当たらない。
3R
功也は大雅が強振するフックを被弾しないよう注意しながら前に出る。しかし大雅は離れた位置から踏み込んでの右フックをヒット。功也は笑みを浮かべて大雅に向かうが、前にこそ出るが有効はヒットを上げられない。しかしここで功也は左ストレートを伸ばしてヒット。だが、大雅はここで攻めのパターンを変えてボディフックを繰り出し、やや功也の動きを止める。両者最後はフックの打ち合いとなり、功也が左ストレートをヒットして終了。
判定は30-29、30-29、30-28の3-0で大雅。トーナメント優勝を成し遂げた。
■試合後の卜部功也選手のコメント
「(1回戦の感想は?)対策をしっかりされてて、ちょっと固くなっちゃいました。相手の戦略にやりづらさがあったんですけど、コントロールはできたか、と。1Rで体力を使いすぎましたね。
(準決勝は?)1回戦よりはリラックスして戦えたと思います。僕の作戦どおりです。
(決勝は?)素直に強かったですね。元気のよさに負けちゃったかな、と。でも、実力でも相手のほうが上手でしたね。僕にはできない勝ち方をしっかりしてきたので完敗ですね。悔しいですね。
(決勝のダメージは?)そんなにないです。まぶたは1回戦から腫れていたので。パンチは見えていたので問題はないです。
(優勝できなかった心境は?)う~ん……実力不足ですね。もっと強くならないといけないなって思いました。
(今日の会場については?)選手として満員の中で試合できるのは幸せなことなんで感謝してます。またご来場お願いいたします、ありがとうございました」
■試合後の大雅選手のコメント
「(1回戦の感想は?)トーナメントなので、多少リスクあっても早めに倒そうと思っていました。
(準決勝は?)全然手ごたえはなかったんですけど、効いてたみたいなので。こっちも早く勝ててよかったです。
(決勝は?)ホントに世界チャンピオンだったので、気合いが入りましたね。3分3R、少しでも気を抜いてたらやられてたと思うので。3試合は集中力がたいへんなので。
(卜部選手の印象は?)穴がない選手です。記者会見でも言いましたけど、自分が一番強いと思っていたので、自信はありました。
(今日の会場の印象は?)満員の中で試合するのは気持ちいいことなので、いま以上に大きい会場を満員にできるように、もっと盛り上げないといけないなって思いますね。自分は60で小さい方なので、デカい選手とやるときは、遠いところからいかに早く懐に入って、相手が反応する前に打てるかが大事なんです。ずっと松倉くんとスパーしてて、デカい選手との戦い方は覚えてきたかなと思います。
(世界トーナメントへの意気込みは?)ここで優勝したってことは、責任もあると思うので、60を日本人が世界で通用する階級に自分がしないと。一回ちょっと休んで、またがんばろうと思います。
(大会前のタイでの練習については?)今日のトーナメントより、何十倍もきつい練習をしました。気合いがつきました。
(55で武尊選手がニュースターになってますが?)ホント、悔しいですね。一番勢いがあって、最近の格闘家では一番有名だと思うので。あそこで自分が負けてなければと思うので(苦笑)。正直、やれるならやりたいです。試合の勝ち負けだけじゃなくても、世間から見ても自分のほうが上って思われるようにがんばりたいです。
(ファンにメッセージを)今回、凄く応援していただきました。がんばれたのはファンや関係者のかたがたのおかげなので、感謝しています。また次も見たいと思われるように、どんどん盛り上げていきます」
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